#カイシャ・組織
2021.11.25

自分で自分を評価する!?ユーネットのユニークな『人事評価制度』とは。


Profile

丸尾社長/写真下
現状の課題を払拭できる新たな『人事評価制度』を作ろうと日々試行錯誤中です!
先輩社員T入社5年目(中途入社)写真左上
4年前の人事評価制度の改定にも携わり、今は主に人事評価制度の事務局をしています。
先輩社員H/入社23年目(新卒入社)/写真右上
勤続23年です!ユーネットのことなら、酸いも甘いも何でも知ってます(笑)。
ずっと技術者として働いており、2021年11月から人事に異動しました。



―ユーネットの人事評価制度について教えてください。

丸尾:半年に一度、人事評価制度に基づいて査定を行っています。過去には目標管理制度といって、社員が自分で目標を決めて、その達成度合いで評価をしていました。しかし上手くいかず、4年前に評価制度を改定したんです。自由に目標を立ててもらうのではなく、チームワーク・誠実さといった姿勢や、問題分析力・提案力といった能力など『ユーネットの社員として持っていてほしいもの』を24の項目として設定。またそれぞれの項目をより具体的な行動に落とした基準を各5つ設けています。すべての社員に24の項目が課されるわけではなく、経験やポジションによって設定する項目は変えています。

目標管理制度が上手くいかなかったのは、なぜでしょうか。

丸尾:大きくは2つです。一つ目は目標が立てづらかったこと。具体的に自分のキャリアを描いている人はいいですが、ほとんどの社員が自分で目標が立てられませんでした。目標を考えて、立てること自体のハードルがすごく高かったんです。
二つ目に、設定した目標を実現するための指導を、上司がしてあげられなかったこと。漠然とした目標を設定している人も多く、上手く目標達成に導いてあげられる指導ができなかったんです。そのため目標を何とか設定しても、徐々に形骸化していくということが起ってしまいました。そこで、もう少し道筋を作ってあげたほうがいいのではないか、ということになり、今の24の項目での人事評価制度になったんです。

T:あとは、納得感がある評価制度にする、というのも前回の改定時に重視したポイントでしたね。

H:以前は評価があいまいな部分もありましたが、評価制度が変わって、こういったことが評価をされるんだ、と明確になりました。私は今21の項目を設定されています。査定の前に、その項目に沿って『査定シート』というのを書きます。この項目はこういった行動で実現できている、達成できている、というのを自己評価して上司に提出するんです。そして、それをもとに上司と面談をします。シートを書くのも大変だし面談の時間もかかりますが、すごく納得感はありますね。

自己評価から始まる査定は珍しいですね。

丸尾:人から評価される前提だと、言われたことをやっていればいいという思考になってしまいます。それは避けたかったんです。それと評価をつける側のリーダー層に、より責任感が芽生えると思いました。例えば、部下が自己評価で5を付けてきたけれど3が妥当だと思ったら、なぜ5ではなく3なのかを部下に明確に説明できなければいけないですよね。
役職は役割でしかありません。社長も部長も課長も、偉いとかではないんです。だから上司の言うことは正しい、というのは間違っています。そのため部下が納得できるように徹底的に説明をしなければならないと思います。そこに信頼が生まれるとも思いますしね。

また査定の面談は必ず3名で行います。評価される人とその直属の上司、そして中立な立場の第三者として他部門のリーダー層。その査定が適切かどうか双方の話を聞いて判断する役割です。あともう一つ重要な役割として、私たちの仕事の特性上、いつも隣の席で一緒に仕事をしているわけではありません。なので、違う視界からその人を見ている人を入れて多角的に評価できるようにしているんです。人を評価するというのは非常に大きな責任が伴うので、ものすごく時間も手間もかけています。社内からは「大変だ」っていう声がよく結構聞こえてきますけどね(笑)。

H:正直めっちゃ大変です(笑)。 

現状の評価制度の良いところ、悪いところを教えてください。

H:普段から自分に課されている評価項目を意識するようになったのは、良いところだと思います。査定シートを書いてください、と言われてもすぐには書けません。ですから週報を活用している人が多いんです。今週はこの項目に関してはこういった行動が取れたのでクリアできた、といったように評価項目に沿って書いておいて、半期に一度、査定シートを書くときに見返すんです。

逆に状況によって評価が変わってしまうのは課題かなと思います。私たちの仕事の特性上、半期の間で案件が変わることがよくあります。例えば、評価項目が設定された時はリーダーとして案件に入っていたけれど、途中でエンジニアとして開発をする案件にうつるということもあります。そういった場合でも、同一の評価基準で評価をされてしまいます。

丸尾:確かに課題だね。新しい評価制度では、そこも改善していきたいね。

T:決められた評価項目だけでなく、そこに入らないことを自己PRできて、加点ができる仕組みがあるのはいいところだと思います。100点満点ではなく、120点とか140点とかになる人もいるんです。例えば、『業績アップのためにこんな行動をした』といったことを自己PRシートとして査定時に提出。もし認めてもらえると加点がされる仕組みです。
改善したほうがいいことは、良い評価であれ、悪い評価であれ、次にどうするかが大切なので、そこをもっと話し合ってから次の期に入れるといいなと思います。

H:確かに、そうですね。

これから作る新しい人事評価制度は、どういったものになりますか。

丸尾:今設定している24項目が正しいのか。仕事内容や組織体制・規模変わってきている中で見直しが必要だと思っています。
また評価制度として24の項目を設定しているのは、自分の強み・弱みをその項目の中で見つけて成長してほしいからです。ですが、いつの間にか、その項目をやらされているという考え方になっていっているのは課題だと思っています。そこも改善したいですね。あとはITスキルを問うためにICD(IT人材向けスキル診断サービス)を導入していきたいと考えています。
どういった形であれ、頑張った人がしっかりと評価をされる会社でありたいですね。
そのために常によりよい制度にブラッシュアップし続けていこうと思います。


また「新人事評価制度」が完成したあかつきには、記事にさせてください。皆さん、ありがとうございました。

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